遙かに満ちる

漫画で満たされた至福の時間の覚え書き。

『1人と一人の3650日』感想とレビュー

出典:hitomi|1人と一人の3650日|竹書房|麗人uno!

1人と一人の3650日|コミック|竹書房 -TAKESHOBO-

 

●タイトル|1人と一人の3650日

●作者|hitomi

●出版社 / 掲載誌|竹書房 / 麗人uno! (電子漫画雑誌)

●レーベル|BAMBOO COMICS REIJIN UNO!

●巻数|全1巻

●単行本1巻の発売年|2020年

●ジャンル|BL(親友、再会)

●実写化|なし(2023年07月現在)

 

 

●個人的・好み度:★★★☆☆

・全体の内容:★★★☆☆

・恋模様:★★☆☆☆

・作画:★★★★☆

・キュン度:★★☆☆☆

・性描写(描かれている割合と程度):★★☆☆☆

・性描写2(描き込みの程度):★★☆☆☆

・セリフ:★★★☆☆

・主人公(攻め)の好み度:★★☆☆☆

・主人公(受け)の好み度:★★☆☆☆

・他キャラクターの好み度:★☆☆☆☆

・BLコミック初見さんへのおすすめ度:★☆☆☆☆

(ストーリーが少し暗くて傷ましい。)

 

 

主人公

・牧 修一郎(まき しゅういちろう)/攻め(茶髪、書店員、穏やかで優しい)

・早瀬 勝巳(はやせ かつみ)/受け(黒髪、会社員)

 

●感想とレビュー(ネタバレなし)

学生の頃に親友だった二人。

傷つけてしまった早瀬と傷つけられた牧が再会するまでの3650日。

同じ時間は過ぎても、お互いの「赦し方」は違っていた。

再会した二人の新たな関係の始まりとは⎯⎯⎯。

 

作者・hitomiさんのコミックスデビュー作。

今作より先に『キミイロメルト』を読んだけれど、人物の心理描写を深く丁寧に描くところが好きで今作も購入。

早瀬の生き方がだいぶ苦しいものだったけれど、そこに寄り添う牧の優しさが素敵だった。

hitomiさんは目と目の周りのシワの描き方がとても細かくて、目頭あたりの描き方は特徴的。そして、ことわざが苦手な私でも「目は口ほどに物を言う」を思い浮かべるほど瞳の描き方がとても綺麗だと思う。

瞳に持たせる色や光の具合が丁寧で、つい目元に惹きつけられてしまう。

実際、目だけのコマが多いように思う。

『hitomi』という作者名も、もしかすると目を描くのが好きだからなのかな?と思ってみたり。

ラストのページはしばらくジッと見入ってしまうくらい本当にとても美しかった。

 

性描写の描き方もとても綺麗だし良きっ。

ただ、目元のように体の線の描き込みも多いほうで筋や骨格がよくわかり、これは好みが少し分かれるところかも。

ストーリー性が深いだけにイチャ絡みのシーンが足りなくて、もう少し長く二人がイチャついているエロが見たかったなー…でもこの終わり方だから良かったのかなー…でもなー…

 

と考えていたから、描き下ろしはてっきりその後の二人が描かれているものと思い込んでいたら全然違った!(笑

本編とは別の読み切りが収録されていてちょっと残念。

でも、残念と思ったのは読む前だけのことで読み切り作品もとても良かった。

本編とは違う切なさを持った「傷」と「赦し」を描いた可愛いらしい二人の物語。

心理描写と内容がしっかりしているから短くても十分に面白い。

短くてもここまで描けるのはすごい。

そしてまさかの!読み切りのほうに描き下ろしがあった!(笑

でもま、これもとても良かったから文句なし!!

 

 

☆。